メニュー

不正出血

【不正出血とは】

不正出血とは、生理の時以外の性器(膣)からの出血のことを言います。若い方から高齢者まで幅広い年代で起こりうる症状です。真っ赤な出血(鮮血)や、おりものに血が混じる、茶色い出血、さらに下着に付着する程度の点状の出血などすべて不正出血です。出血しないはずの時期に出血しているかどうか
が問題となります。不正出血には、病的な原因はなくホルモンバランスの乱れによって起こるものから膣や子宮、卵巣などになんらかの病気があるために起こるものまで原因はさまざまです。病気が潜んでいる可能性もあるため、いつもと違う出血があったらまずは婦人科にご相談ください。当院ではお悩みを聞かせて頂き、必要な検査・治療法をご提案いたします。

【不正出血で考えられる原因】

ホルモンバランスによるもの

生理は女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)のバランスによって周期的に起こるため、ホルモンバランスの変化や乱れによって不正出血が起こりやすくなります。不正出血の中でも特に多い原因です。

排卵期の出血

排卵期には女性ホルモンの分泌量が急激にアップダウンします。このホルモンの急激変化により子宮内膜が剥がれ落ち、生理様の出血が起こることがあります。これらを排卵期出血(中間期出血)と言い、だいたい生理と生理の間に起こります。

ストレスや環境の変化など

疲労やストレス、環境の変化、体重の増減などでホルモンバランスが乱れ、不正出血が起こることも多いです。

更年期

40歳後半になると次第に生理周期も短くなったり、不正出血が頻回に起こることもあります。更年期は子宮や卵巣の悪性腫瘍が後発する時期でもあるため、きちんと検査を受けることが大切です。

妊娠によるもの

着床出血

受精卵が子宮内膜に着床するときに、子宮内膜を傷つけることによって妊娠の初期に起こることがあります。生理の出血と区別がつきにくいのが特徴です。

流産、異所性妊娠(子宮外妊娠)、胞状奇胎など

炎症によるもの

通常、膣の中は酸性に保たれており、病原菌の増殖を抑えています。しかし、性感染症やストレスなどにより自浄作用が損なわれると、膣の中や子宮の入口に細菌が繁殖、炎症を起こし出血しやすい状態になります。  

一般細菌による細菌性腟症・カンジダ膣炎
クラミジア、淋菌、トリコモナスなどの性感染症
萎縮性(老人性)膣炎:女性ホルモンの減少によるもの

子宮膣部のびらんによるもの

子宮膣部が赤くただれたように見える状態を言います。生理のある女性にはごく普通にみられる生理的変化といえるものです。刺激に対する抵抗力が弱く出血しやすいのも特徴です。

良性の腫瘍によるもの

子宮頚管ポリープ

子宮の入口(頸管)にできる良性の腫瘍。性交渉の刺激や膣の炎症などでポリープ表面から出血することがあります。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜の細胞がなんらかの原因によって増殖し、子宮内腔に腫瘍ができる病気です。生理の出血が多かったり、長引いたりする場合があります。

子宮筋腫

子宮の筋肉の一部に硬いこぶのような腫瘍ができる病気です。特に子宮の内側に向かって突き出る粘膜下筋腫で多く見られます。

悪性の腫瘍によるもの

子宮頸がん

初期は無症状のことが多く、進行すると不正出血や茶色いおりものが多くなるなどの症状が現れます。子宮頸癌は若い年齢層の発症率が高いため、定期的な検診が重要になり
ます。

子宮体がん

40歳後半から発症率が高くなります。癌の初期から不正出血を認めることが多いです。更年期は生理周期がゆらぐ時期でもあるため、ホルモンバランスによる出血なのか見極
めるためにもきちんと検査することが大切です。

卵巣腫瘍、膣がん、子宮肉腫など

 

傷によるもの

 

性行為などにより外陰部や膣内が傷ついてしまうことによって起こることがあります。

 

【検査】

考えられる原因に合わせて、適切な検査をご提案致します。

内診;出血の部位や様子を確認します。
超音波検査

膣内に超音波の機器を挿入し、子宮や卵巣に原因となる病気がないか確認します。

子宮癌検査

子宮頸癌や子宮体癌の検査です。命に関わる病気ですので定期的な検査を受けることを
おすすめします。

おりもの検査

出血の原因が感染症によるものと考えられる場合、おりものの培養検査により細菌の有
無を確認します。

性感染症検査:クラミジア、淋菌、トリコモナスの感染の有無を調べます。
妊娠反応検査
採血:女性ホルモンの分泌量のチェックを行います。

【治療】

治療は出血の原因により異なります。

ホルモンバランスによる場合

疲労やストレスなどで一時的なホルモン異常がある場合は、経過観察することで自然に出血が止まる場合もあります。また、長期間続く場合はホルモン剤などで止血を行います。

炎症によるものの場合

炎症の原因となっている菌に効果のある抗生剤を処方します。

ポリープなどが見つかった場合

子宮頚管ポリープは外来で切除可能です。

悪性腫瘍(がん)などの可能性があった場合

適切な医療機関へご紹介いたします。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME