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横浜市子宮頸がん検診【HPV検査単独法】について

令和7年1月から横浜市子宮頸がん検診の方法が変更になります。

 

はじめに(横浜市子宮がん検診)

これまで、横浜市では20歳以上の方を対象として、2年に1度子宮頸がん検診(子宮頸部の細胞を採取して異常な細胞のあるなしを顕微鏡で調べる検査)の補助が受けられていました。

これからは、30歳から60歳の方は、HPV検査単独法という検査方法に変わり、ヒトパピローマウイルスの感染の有無を調べる検査に変わります。20歳から29歳までの方、60歳以上の方は今まで通りの細胞診の検査になります。ただし、ご希望のある方は、新しいこのHPV単独法を行う選択肢もあります。

※順次、案内が送付されますので、必ず受診券をお持ち下さい従来は案内の持参は不要でしたが、HPV検査単独法は受診券がないと検査を受けられません)。

 

子宮頸がんとは

日本では毎年約11000人がかかり約2900人が命を落とす、というデータのある、若い年齢の方にも起こりうるがんです。

20代から増え始め 30代までに治療にて子宮を失ってしまう方が毎年約1000人にのぼるという恐ろしい病気でもあります。

また、前がん病変や早期に発見できれば、救命率も高く子宮の一部を残すことのできる病気でもあります。

 

HPVとは

子宮頸がんの原因になるウイルスです。ヒトパピローマウイルスといい、性交にて子宮頸部に感染し、性経験のあるほとんどの方が一度は感染しているというありふれたウイルスで、ほとんどの方のウイルスは1、2年で自然に消退するのですが、持続的に感染することによって子宮頸部の細胞は癌へと進行していきます。現在その感染自体を防ぐワクチンがあり、中高生女性らへの接種が行われています。

HPVワクチンについてはこちら

HPV検査単独法について

方法

検査方法(細胞の取り方)は従来と同じです。内診にて子宮の下の方の細胞をブラシなどで採取します。

従来と同じく、性交経験の無い方はリスクが低いため検査の負担の方が上回り、検査を推奨しません。

従来の方法は、取った細胞を用いてプレパラート(顕微鏡で見られるように細胞を加工し乗せたガラスの小さい板)にし、顕微鏡で見て診断していました。新しい方法は、取った細胞を液体の保存液に入れたものからPCR法を用いてウイルスDNAを検出する方法などが使用されます。

 

メリット、デメリット

異常のなかった方は5年ごとの検診になります。つまり、検診の間隔が長くなるので、検診を受診することの身体的負担は軽くなります。 がんを検出する割合が0.5%上がりますが、偽陽性率(異常がない方や問題がない方が要精密検査と判断される度合い)は4.2%上がるというデータがあります。

 

異常(要精密検査)となったら

最初の検査で採取したものを用いてプレパラートを作成し、顕微鏡での細胞の診断を行うため、再度の内診はこの時点では必要ありません。

(1)その結果、異常が出なければ1年後に再度HPV検査を行い、そこでも異常がなければ精密検査は一旦終了し通常の検診サイクル(年齢の1の位が0か5の時にHPV単独検診)へと戻ります。

(2)細胞診では異常がなくても、1年後に再度HPV検査で陽性となれば、その検査で用いられた検体にて細胞診を行い、以下は1年前の検査と同様に精密検査をしていきます。

(3)細胞診の結果で異常が出た場合には次なる検査「組織診」を行うことになります。拡大鏡を用いて 病変の存在しそうな場所を確認し1-2ミリ程度の小さな組織を何箇所か採取する検査です。

当院で検査が可能です。(完全予約制)

 

【子宮頸がん検診(細胞診検査、HPV検査)の流れと検診結果の判定】

参照:日本産婦人科学会及び日本婦人科がん検診学会、対策型検診におけるHPV検査単独法による子宮頸がん検診マニュアル

 

対象者、金額

2025年1月からの検診の対象者は2024年4月から2024年12月末までに横浜市子宮頸がん検診を受診されていない方です。この期間に受診済の方は、2026年4月より受診可能です。

金額は費用が免除になる方以外は2000円です(免除対象は横浜市ホームページに掲載)。

 

その他

これは、あくまでも検診での受診の方(無症状の方)へのご案内ですので、不正出血があった方などへは細胞診にて現在の異常がないかを調べることが大切です。症状のある方は保険診療でご受診下さい。

 

本稿は、2024年11月に横浜市主催で行われた説明会を元に作成しておりますので、方針やデータなどの情報は全て横浜市からのものとなります。実際に開始されるまでまだ少し時間がありますので、細則など最新情報は変化する場合があります。

詳しくは横浜市のホームページもご参照下さい。

【横浜市から郵送される案内のイメージ】

 

 

HPV単独法のよくある質問

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